JADEC

医療スタッフの方へ

糖尿病医薬品・医療機器等適正化委員会

Last Update:2024年4月21日

当委員会では、患者さんのための適正な糖尿病医療に向けた取り組みを行っております。

現在の本委員会の取り組み

関係する企業の皆さんとともに課題に取り組んでいます。

注射製剤の区分表示

取り違えによる事故を防ぐために、注射製剤の区分を製品ラベルに表示

現在、多種のインスリン製剤や GLP-1 受容体作動薬が発売されており、それらの取り違えによる事故を防ぐために、「超速効型インスリン製剤」と「持効型インスリン製剤」、そして「GLP-1 受容体作動薬」の区別をよりわかりやすくするための各社共通の「製剤区分マーク」を策定しました。
日本糖尿病協会より、インスリン製剤および GLP-1 受容体作動薬を販売している各製薬会社にこの製剤区分マークの使用を要望し、2018年3月には、該当する全製剤に表示されるようになりました。

インスリン製剤およびGLP-1 受容体作動薬の取り違い防止を目的とした製剤区分マークについて
DM Ensemble Vol.5 No.3 p34

血糖自己測定器の保守点検

正確な測定のための機器の管理を啓発

パソコン等によるデータ管理の普及により、今後ますます血糖自己測定データの活用が盛んになると考えられます。血糖自己測定データの適正な活用のために各々の測定機器の正しい使い方を理解し、機器が正常に作動できるように留意する必要があります。
また、自己検査用グルコース測定器は薬機法で特定保守管理医療機器に指定されており、医療機関での機器管理について、医療機器安全管理責任者を設定し、保守点検に関する計画の策定及び保守点検の実施が義務づけられております。
そこで、日本糖尿病協会では、血糖自己測定管理に携わる医療者の皆さまヘの保守点検の推進啓発リーフレットならびに保守点検運用マニュアルを作成しました。

さらに、実際に保守点検を実施するにあたっての、各製品ごとの保守点検方法についてのリーフレットも、各メーカーにて作成していただいております。

なお、さかえにおいても血糖自己測定についての記事を掲載し、患者さんへの啓発も進めております。また、「自己管理ノート」に、患者さんによる簡単な日常点検の方法も追記しました。

ぜひこれらの資材をご確認いただき、自己検査用グルコース測定器保守点検の推進および患者さんへの適正使用の啓発にご協力ください。

自己検査用グルコース測定器(SMBG機器)の保守点検に関する啓発資材のご案内

血糖自己測定器の保守点検 Q&A

医療機関における保守点検の実施状況についてのアンケートを2022年に実施しました。その際に寄せられた質問・ご意見をもとにQ&Aを作成いたしましたのでご参照ください。

血糖自己測定器の保守点検 Q&A

検査時のCGM・FGM・CSIIの取扱

X線、CT、MRI等の検査時のCGM・FGM・CSIIの適正な取扱を啓発

新製品の導入などにより、インスリンポンプ(CSII)並びに持続グルコース測定器(CGM・FGM)を使用する患者数は年々増加しており、それに伴い、CSII・CGM・FGMを使用中の患者がX線、CT、MRIなどの検査を受ける機会も増加しています。患者さんには機器導入時に医療機関から取り扱いに関する注意事項の説明がありますが、検査時に適切な取り扱いがなされなかったために不具合が生じたとの報告もあります。
上記のことから、当協会では、検査時に、該当する患者・医療者双方への注意喚起を行う必要があると考え、下記の啓発資材を作成しました。

検査室前に掲示する患者向けポスター
患者さんからの該当機器使用の申告を促進します。

製品ごとの取り扱い一覧リーフレット
患者さんからの申告後、医療スタッフが迅速に対応方法を確認できるようにします。

各医療機関におかれましては、こちらの資材をご活用いただき、検査時のCSII・CGM・FGMの適切な取り扱いの推進にご協力下さい。

廃棄物の適正処理啓発

針刺し事故などを防ぐために適正処理の理解を広める

近年の医学医療の進歩には目覚ましいものがあり、特に糖尿病治療における血糖値の自己測定やインスリンの自己注射等は在宅医療を大きく進展させました。しかし、在宅医療廃棄物の収集・回収に関して様々な課題も生まれています。公共の場所にそのまま安易に廃棄したりしないよう、適正な廃棄を啓発する必要があります。

そこで当協会では、廃棄物適正処理啓発パンフレット「正しく捨ててる?在宅医療廃棄物」を制作しました。

各医療機関や、患者さんがお住まいの自治体によって排出先は異なることから、その点ご確認が必要になりますが、こちらの資材を利用して、患者さんに適切な廃棄物処理をご周知いただけますようご協力をお願いします。

廃棄物適正処理啓発パンフレット「正しく捨ててる?在宅医療廃棄物」印刷用PDF

『FreeStyleリブレ センサー』につきましては、パンフレット中で「持続グルコース測定器構成品(針なし)」に分類され、その処理として「ポリ袋に入れて口を縛るなど衛生的な処理をして、「燃えるごみ」として廃棄してください。」とされていますが、センサー内部にボタン電池が内蔵されているため、パンフレットに記載されている方法ではなく、お住まいの地域の規定に基づき適正に廃棄していただくようお願いいたします。

パンフレットについてのQ&Aはこちら

東海道新幹線における在宅医療廃棄物の不適切廃棄の実態調査についての解説

資源ごみに出してはいけません!

資源ごみに在宅医療廃棄物が混入している事例が報告されています。

誤って資源ごみに出してしまわないように、針などの回収容器は、使い始める時にラベルを貼るなど目印をつけるようにしましょう。

下記より右図のラベルデータをダウンロードし、市販のラベルシールに印刷してご利用ください。

誤廃棄防止用ラベルデータ
※ラベルシール:A-one 31513(A4 10面)に合わせています。

 

【会員の皆様へ】スマートウオッチによる血糖(グルコース)測定について

昨今、スマートウオッチによる非侵襲型の血糖測定に関する広告が様々な媒体で急激に増加しています。

2024年2月21日米国食品医薬品局(FDA)は、非観血的測定を行うどのスマートウオッチやリングも承認されておらず、不正確な測定値により糖尿病治療において誤った対応につながる可能性があることを警告しました。日本においても独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)によって承認されている同種の機器は現時点で存在していません。2022年2月に中国から発表された論文においても、23名のボランティアを対象にスマートウオッチのセンサーによって手首から経皮的に間質液中のグルコースを測定した結果、現在国内において承認されている血糖自己測定器や持続グルコース測定器(CGM)と比べると精度の点で大きく劣っていることが示されました。

以上より、糖尿病のある人ではスマートウオッチなどの非観血的機器によって測定した血糖(グルコース)値を治療に用いることは思わぬ低血糖や高血糖を来す危険があることから、現時点では使用しないことを強く推奨します。

公益社団法人日本糖尿病協会
理事長 清野 裕

<参考文献>
FDA Safety Communications February 21, 2024
Microsystems & Nanoengineering volume 8, Article number: 25 (2022)
月刊糖尿病ライフ さかえ 2024年1月号p52-53

スマートウオッチによる血糖(グルコース)測定に関する見解

これまでの日糖協の取り組み

インスリン自己注射の健康保険適用(1981年)

  • 創設時(1961年)より10万人の署名運動などを通じ、行政に働きかけ

血糖自己測定の健康保険適用(1986年)

  • 池田義雄先生を中心とした血糖自己測定に関する研究や陳情

インスリン用注射針の互換性(2008年)

  • 各メーカーと共同でインスリンペン型注入器・注射針の適合性の確認作業
  • いずれのデバイスと注射針(A型注射針)の組み合わせでも使用可能に

★2011年の東日本大震災で注射針メーカー1社が被災し供給が滞る事態が生じましたが、互換性が確保されていたことにより、患者さんの健康被害にはつながりませんでした。

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