2022年度日本糖尿病協会賞受賞者
日本糖尿病協会では、毎年、協会活動を通じて日本の糖尿病対策に貢献された方々を表彰しています。
2022年度の日本糖尿病協会賞受賞者をご紹介いたします
アレテウス賞
国内外における糖尿病医療への学術的貢献が顕著であり、かつ教育や日糖協活動を通じた糖尿病治療への貢献が著しい医療従事者へ贈られる賞
安西 慶三 氏
〈佐賀大学医学部 肝臓・糖尿病・内分泌内科/医師〉
安西慶三氏は、日糖協の医療者教育の担当理事として、当協会が力を入れている糖尿病の医療支援の分野で卓越した功績を挙げておられます。医療スタッフ学習支援DVD、糖尿病カードシステム、腎機能チェックツールなど様々な資材の制作を通じてメディカルスタッフ育成に貢献されました。また、熊本地震を契機に災害対応でも力を発揮され、防災教育から発災時の支援までを担う糖尿病医療支援チーム(DiaMAT)の創設においても中心的な役割を果たされました。
ウイリアム・カレン賞
原則50歳未満で、糖尿病対策の公益活動を積極的に推進している医療従事者を表彰
中村 昭伸 氏
〈北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室/医師〉
中村昭伸氏は、北海道大学病院 糖尿病・内分泌内科で糖尿病疾患を中心とした診療を精力的に行う傍ら、主に2型糖尿病の病態・治療に関する基礎研究および臨床研究に従事しつつ、大学院生の研究指導を行っています。また、札幌糖尿病療養指導士認定機構の設立においても精力的に活動し、糖尿病医療スタッフの育成や質の高い糖尿病啓発活動を実践するなど、北海道の糖尿病診療に大きく貢献しています。
立川・大部賞
糖尿病のある人への支援、糖尿病の社会啓発、国際交流などにしなやかな力を発揮する女性を表彰
東山 弘子 氏
〈関西電力医学研究所 医学教育研究部/臨床心理士〉
東山弘子氏は、臨床心理学、教育学の専門家として、主に教育現場での心理的支援に尽力されたほか、長く心の治療や教育に携わっておられます。当協会では、「糖尿病カンバセーション・マップ」の普及推進事業に参画され、医療者が患者に一方的に知識を教えるのではなく、糖尿病のある人同士の会話を通してやる気を引き出すことの大切さ説かれました。日本の糖尿病教育・支援 に新たな視点を導入し、その考えは広く医療者の支持を受けています 。
地域糖尿病医療賞(小内裕賞)
地域における糖尿病医療連携の促進やCDEL育成に尽力した医療従事者を表彰
小内 裕 氏
〈小内医院/医師〉
地域糖尿病医療賞(小内裕賞)は、地域における糖尿病医療連携の促進やCDEL育成に尽力した医療従事者に贈られる賞として、2022年度に創設されました。
小内裕氏は、山形県新庄地域での病診連携や、山形県糖尿病療養指導士認定機構の設立から認定・育成においてバイタリティあふれる活動を展開されています。その活動が評価され、自身の名前を冠する賞の第1回受賞者となりました。
功労賞
日本糖尿病協会の会員として、日本糖尿病協会事業の推進、地域組織の強化、会員増強など長年にわたり多大な功績を残した者を表彰
平田 龍二 氏
〈鹿児島県糖尿病協会/前会長〉
平田龍二氏は、鹿児島県糖尿病協会の会長として、世界糖尿病デーや全国糖尿病週間行事での啓発活動において、優れたアイディアと強力なリーダーシップを発揮し、多くの県民に糖尿病予防の大切さを伝えるとともに、各種行事を成功に導きました。また、友の会の会員獲得でも県内の医療機関に自ら足を運び、友の会活動の重要性を訴えるなど、鹿児島県における協会活動の活性化に貢献されました。
佐藤 利昭 氏
〈国民健康保険五箇診療所/医師〉
吉岡 かおり 氏
〈島根県糖尿病協会/元事務局〉
佐藤利昭氏と吉岡かおり氏は、永年にわたり友の会活動の活性化や会員増強を通じて、島根県糖尿病協会の発展に貢献されました。2020年の50周年では、コロナ禍の影響を受けながらも式典挙行や記念誌発行に尽力されました。また、県内のメディカルスタッフ育成と活動を支援する島根県糖尿病療養指導士認定機構の運営にも携わり、多くのCDEの誕生を支援しました。
日本糖尿病協会 CDE Award
糖尿病がある人への医療教育および支援に顕著な貢献のある医師およびメディカルスタッフを職種別に表彰するCDE Awardの受賞者は、次の方々です。
看護師部門
鈴木 麗子 氏(徳島大学先端酵素学研究所 糖尿病臨床・研究開発センター)
管理栄養士部門
茂山 翔太 氏(関西電力病院 疾患栄養治療センター)
薬剤師部門
篠原 久仁子 氏(薬局恵比寿ファーマシー)
理学療法士部門
井垣 誠 氏(公立豊岡病院組合立豊岡病院 リハビリテーション技術科)
「アレテウス賞」「ウイリアム・カレン賞」「立川・大部賞」「CDE Award(各部門)」は、7月23日(土)第9回日本糖尿病協会年次学術集会で表彰式を行いました。
受賞者のインタビューの模様はこちらでご覧ください。