2023年度日本糖尿病協会賞受賞者
日本糖尿病協会では、毎年、協会活動を通じて日本の糖尿病対策に貢献された方々を表彰しています。
2023年度の日本糖尿病協会賞受賞者をご紹介いたします
アレテウス賞
国内外における糖尿病医療への学術的貢献が顕著であり、かつ教育や日糖協活動を通じた糖尿病治療への貢献が著しい医療従事者へ贈られる賞
山田 祐一郎 氏
〈関西電力病院/医師〉
山田祐一郎氏は、インスリン分泌におけるグルコースとインクレチンの相互作用やインクレチンによる膵外作用を解明するとともに、糖尿病におけるインクレチンの役割を明らかにされました。日糖協では、業務執行理事として、啓発活動全般に注力するほか、日本糖尿病学会との合同アドボカシー委員会委員長として、糖尿病領域でのアドボカシー活動をけん引されています。
ウイリアム・カレン賞
原則50歳未満で、糖尿病対策の公益活動を積極的に推進している医療従事者を表彰
田中 永昭 氏
〈枚方公済病院 内分泌代謝内科部/医師〉
田中永昭氏は、日糖協の医療者教育、企画啓発委員など各種委員会において、そのユニークな発想力で事業の発展に尽力されています。食事・運動療法の具体的指導に繋がるDVD制作や、2020年からのコロナ禍おける日糖協の情報発信においても、多大な貢献をされました。最近では糖尿病にまつわるスティグマ払しょくとアドボカシーに関して精力的な活動が特筆されます。
立川・大部賞
糖尿病のある人への支援、糖尿病の社会啓発、国際交流などにしなやかな力を発揮する女性を表彰
道口 佐多子 氏
〈那珂記念クリニック/看護師〉
道口佐多子氏は、現在の「糖尿病カードシステム」の考案者として、糖尿病支援のレベルアップおよび均てん化を目指して、カードシステムの全国展開に尽力されています。また、茨城県での糖尿病医療に関わるメディカルスタッフ育成を目的に各種研修会を企画され、2001年に設立された茨城県糖尿病療養指導士会の初代会長に就任されるなど、糖尿病のある人とそれを支援するスタッフの育成に多大な貢献をされています。
地域糖尿病医療賞(小内裕賞)
地域における糖尿病医療連携の促進やCDEL育成に尽力した医療従事者を表彰
仲 元司 氏
〈佐久市立国保浅間総合病院 糖尿病内科/医師〉
仲元司氏は、長野県北東部において、市民への糖尿病啓発および医療者の育成に永年尽力されています。特に、「東北信L-CDE」については、2008年の発足当初から関わり、組織づくりから教育、認定、活動の場づくりまで、一手に引き受けられました。県内だけでなく、新潟県や福井県など中越地区のCDEL養成団体と連携を深め、CDELのスキルアップの研修を充実させるとともに、社会におけるCDELの認知度向上に取り組んでおられます。
日本糖尿病協会 CDE Award
糖尿病がある人への医療教育および支援に顕著な貢献のある医師およびメディカルスタッフを職種別に表彰するCDE Awardの受賞者は、次の方々です。
医師部門
中村 周治 氏(平和台病院)
看護師部門
米田 昭子 氏(山梨県立大学看護学部)
管理栄養士部門
村松 典子 氏(琵琶湖大橋病院 栄養科)
薬剤師部門
井上 岳 氏(北里大学薬学部 薬学治療学Ⅲ)
理学療法士部門
永嶋 道浩 氏(市立伊丹病院 医療技術部)
臨床検査技師部門
後藤 慎一 氏(春日井市民病院 臨床検査技師室)
「アレテウス賞」「ウイリアム・カレン賞」「立川・大部賞」「CDE Award(各部門)」は、7月22日(土)第10回日本糖尿病協会年次学術集会で表彰式を行いました。
受賞者のインタビューの模様はこちらでご覧ください。