糖尿病の合併症
合併症を発症すると治療が大変困難です。普段からしっかり血糖値をコントロールして合併症を予防しましょう。
★こちらの啓発ウェブサイトもご参照ください
糖尿病の合併症リスクの啓発ウェブサイト「どうなる? どうする? 糖尿病」
網膜症
高血糖が続くと網膜の毛細血管に障害が起きます。進行すれば失明の原因になります。末期になるまで自覚症状はほとんどありませんから、定期的な眼底検査がとても重要です。
網膜症を防ぐには・・・
- 眼科で定期的な眼底検査を受けましょう。
- 良好な血糖コントロールを保ちましょう。
神経障害
高血糖が続くと神経の働きが障害され、主に下の表のような障害が発生します。
末梢神経障害 | 足のしびれ、冷え、つり |
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自律神経障害 | 立ちくらみ、排尿障害、便秘、下痢、勃起障害 |
足部 | 足の感覚低下、足潰瘍、足壊疽 |
足壊疽を防ぐには・・・
- 自分の足(指の間や足底)を観察しましょう。見えないところは鏡を使用したり、家族にも手伝ってもらいましょう。
- 遠慮なく医師や看護師に見せてください。
腎症
高血糖が続くと糸球体に障害が起きます。初期には尿アルブミンが、障害が進むにつれ尿蛋白が増加します。新規に人工透析を始める人の約半数は糖尿病腎症が原因です。
腎症を防ぐには・・・
- 良好な血糖コントロールを保ちましょう。
- 血圧は130/80mmHg未満(家庭血圧では125/75mmHg未満)に維持しましょう。
動脈硬化
高血糖が続くと動脈硬化が進み、脳梗塞などの原因になります。高血圧や脂質異常症、肥満、喫煙も動脈硬化を進めます。
動脈硬化を防ぐには・・・
- 良好な血糖コントロールを保ちましょう。
- 高血圧や脂質異常症、肥満に注意しましょう。
- 禁煙に努めましょう。
歯周病
高血糖が続くと歯周組織の血管がもろくなります。これを放置すると歯周病が進行しやすく、歯を支えている骨(歯槽骨)がなくなり、歯を失う原因となります。
歯周病の症状
- 歯ぐきから血が出る
- 歯ぐきが腫れる
- 歯がぐらぐらする
歯周病を防ぐには・・・
- 歯科医院で定期的な検査を受けましょう。
- プラークや歯石除去は歯周病の予防に役立ちます。
- 家庭での歯磨き励行と生活習慣の改善が大切です。