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2025年 Vol.14 No.3(第64号)
2025年6月28日発行

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特集1
腎症重症化予防と糖尿病治療
特集1
腎症重症化予防と糖尿病治療
糖尿病関連腎臓病(diabetic kidney disease:DKD)は、透析導入の原因疾患の第1位を占め、現在も年間1万5000人以上が新たに透析導入となっています。この現状を鑑み、国は腎症重症化予防を糖尿病対策における重要な施策と位置付け、現在、行政・医師会・糖尿病学会・JADECが連携して自治体ごとに腎症重症化予防プログラムを作成し、リスクが高い患者さんへの受診勧奨や保健指導などの取り組みを進めています。
また薬物療法に関しては、糖尿病薬の中ではGLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬に腎症重症化予防において有益なエビデンスが蓄積されてきており、Additional Benefitsを考慮した薬剤選択が当然の時代になりつつあります。さらにミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬のフィネレノンが上市されたことによってDKD発症・進展予防のための薬剤選択も一歩前進した感があります。本特集では、岐阜県における腎症重症化予防の取り組みやDKD重症化予防を目的とした治療薬選択、薬剤ごとの注意点についてご紹介いただきました。
柴田 大河(大垣市民病院 糖尿病・腎臓内科)
[Topic1]
DKD重症化予防を目的とした糖尿病診療
重症化予防プログラムと治療薬選択について
傍島 裕司(大垣市民病院)
[Topic2]
DKD重症化予防を目的とした薬剤選択と使用における注意点
宇野 英理子(愛知医科大学病院)
特集2「さかえ」連動企画
糖尿病のある人における骨粗鬆症の早期発見と薬物治療
特集2「さかえ」連動企画
糖尿病のある人における骨粗鬆症の早期発見と薬物治療
糖尿病は様々な合併症の1つとして骨密度や骨質に影響して骨の脆弱性を引き起こし、骨折リスクを高めることが知られています。また、低血糖やサルコペニアにより転倒しやすくなることで骨折リスクはさらに高くなります。糖尿病のある人が健康でその人らしい暮らしを長く続けられるように、CDEが骨粗鬆症についての知識を持ち、整形外科への受診勧奨や、骨粗鬆症の治療薬の早期開始、治療継続に積極的に関わることが重要です。本特集では、糖尿病のある人における骨粗鬆症の早期発見と治療上の注意点について、岐阜大学医学部整形外科の青木隆明先生と岐阜薬科大学薬学部の小林亮先生に解説をお願いしました。
堀川 幸男(岐阜大学医学部附属病院)
[Topic1]
骨粗鬆症の早期発見からの治療介入
~糖尿病のある人における注意点~
青木 隆明(岐阜大学大学院医学系研究科)
[Topic2]
糖尿病のある人における骨粗鬆症の薬物治療とその注意点
小林 亮(岐阜薬科大学)
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第10回 カード⑧-1「薬物療法のオーバービュー」/⑨-1「内服薬」
阿部 佳菜子/道口 佐多子(那珂記念クリニック)
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第10回 カード⑧-1「薬物療法のオーバービュー」/⑨-1「内服薬」
糖尿病治療において患者教育は重要ですが、我が国は糖尿病専門医が少なく、地域や施設で治療支援のレベルにばらつきがあるのが実情です。こうした中、糖尿病医療の現場で活用されているのが、日本糖尿病協会の「糖尿病カードシステム」です。これは医療者が患者さんに治療支援を行う際に用いるツールで、病状や生活環境に応じて約100種類の「カード」と「リーフレット」を使用します。本コラムでは、このツールを活用しているCDEに使い方の工夫やコツを紹介していただきます。
第10回の講師は、那珂記念クリニック 薬剤師の阿部 佳菜子氏です。
連載「地域発!CDEの活動報告」 from 大分
大分LCDEしらしんけん!
多職種・多領域で一致団結! DM予防
脇 幸子(大分大学)
連載「地域発!CDEの活動報告」 from 大分
大分LCDEしらしんけん!
多職種・多領域で一致団結! DM予防
大分LCDE会は、糖尿病の予防と地域住民の生活の質(QOL)向上を目指して、医療や健康に関わる様々な専門職が協力し合い、自施設や地域において糖尿病のセルフケアの支援を行っています。
インフォメーション
鈴木万平糖尿病財団「2026年度(第19回) 鈴木万平糖尿病国内賞 推薦募集」のお知らせ
JADEC 第12回 JADEC年次学術集会のご案内
JADEC 第12回 JADEC年次学術集会プログラム
JADEC 食事療法冊子シリーズ「ダイアベティス食事療法あいうえお」のご案内
JADEC 腎機能チェックツールのご案内