Last Update:2024年8月29日New
2024年 Vol13. No.4(第59号)
2024年8月28日発行
特集1
肥満・非肥満と糖尿病 太り気味はただの太り気味?
特集1
肥満・非肥満と糖尿病 太り気味はただの太り気味?
体重減少作用を持つ薬剤(GLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬)が広く使用されるようになり、体重コントロールとその目標設定について関心が高まりつつあります。日本肥満学会の定義ではBMI18.5~25は普通体重とされていますが、糖尿病のある人においてはBMI23から25程度の状態が心血管合併症の発症・進展に大きな影響を及ぼすことや、BMI23から24程度への軽度の体重増加が糖尿病発症に大きな影響を及ぼすことが報告されています。BMI23~25程度の糖尿病の病態(インスリン分泌不全とインスリン抵抗性等)を理解することは糖尿病の発症予防や治療において非常に重要です。本特集では、糖尿病治療における体重コントロールの意義、特に壮年期・中年期のBMI23~25程度の非肥満(太り気味)における病態や治療戦略、薬剤選択の考え方、体重コントロール目標等について、解説をお願いしました。
中塔 辰明(岡山済生会総合病院 糖尿病センター)
[Topic1]
非肥満日本人における2型糖尿病の管理 病態メカニズムと治療戦略
内藤 仁嗣/綿田 裕孝(順天堂大学医学部附属順天堂医院)
[Topic2]
2型糖尿病の予防・治療・寛解における体重管理の考え方
曽根 博仁(新潟大学大学院医歯学総合研究科)
特集2「さかえ」連動企画
インスリンポンプ療法 支援の実際
特集2「さかえ」連動企画
インスリンポンプ療法 支援の実際
超速効型インスリンを持続的に皮下組織に注入するインスリンポンプ療法(continuous subcutaneous insulin infusion:CSII)。近年、リアルタイムCGM機能や予測低血糖自動停止機能、グルコース値に応じてインスリン量を自動調整する機能(advanced hybrid closed loop:AHCL)などを備えたインスリンポンプが登場し、上手に使いこなせば、より質の高い血糖管理ができるようになっています。本特集では、「さかえ」2023年7月号の特集記事「インスリンポンプによる治療の進歩」(執筆者:神戸大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌内科学部門 廣田勇士先生)の内容をふまえた上で、糖尿病の患者さんと関わる医療従事者向けに、インスリンポンプを使用する患者さんへの支援について紹介していただきます。
手塚 裕子(成田センタークリニック 臨床検査技師)
[Topic1]
インスリンポンプ療法やAID療法の外来導入のポイント
木村 那智(ソレイユ千種クリニック)
[Topic2]
インスリンポンプを使用している方へのケア
片渕 敬子(ソレイユ千種クリニック)
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第6回 カード⑫-15「塩分チェック」/⑫-9「外食のときはどうする?」
横田 由夏/道口 佐多子(那珂記念クリニック)
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第6回 カード⑫-15「塩分チェック」/⑫-9「外食のときはどうする?」
糖尿病治療において患者教育は重要ですが、我が国は糖尿病専門医が少なく、地域や施設で治療支援のレベルにばらつきがあるのが実情です。こうした中、糖尿病医療の現場で活用されているのが、JADEC(日本糖尿病協会)の「糖尿病カードシステム」です。これは医療者が患者さんへの治療支援を行う際に用いるツールで、病状や生活環境に応じて約100種類の「カード」と各テーマについて説明した「リーフレット」を組み合わせて使用します。本コラムではこのツールを活用しているCDEに使い方の工夫やコツを紹介していただきます。第6回の講師は、那珂記念クリニック 管理栄養士の横田由夏氏です。
連載「地域発!CDEの活動報告」 from 宮城
顔の見える他職種連携による仲間づくり
~糖尿病啓発イベントにおける宮城県歯科医師会との連携~
星野 ゆかり(やまと内科クリニック)
地域発!CDEの活動報告」 from 宮城
顔の見える他職種連携による仲間づくり
~糖尿病啓発イベントにおける宮城県歯科医師会との連携~
宮城県糖尿病療養指導士認定委員会は宮城県糖尿病対策推進会議の下で2017年に設立されました。現在は認定のための講習会の企画・運営や認定審査、CDE-MIYAGIを普及させるための広報などについて、それぞれ委員会を設けて活動しています。さらに糖尿病診療に関する正しい知識の普及・啓発などに関する事業の一環として、宮城県歯科医師会と連携し、医療スタッフが中心となってWorld Diabetes Dayに合わせて糖尿病啓発イベントを企画・開催してきました。今回は、これらの活動内容の一部をお伝えします。
定期購読
DM Ensemble 年間購読申込フォーム