2025年 Vol.14 No.1(第62号)
2025年2月28日発行

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特集1
生活習慣病管理料と糖尿病カードシステム
特集1
生活習慣病管理料と糖尿病カードシステム
2024年度の診療報酬改定により、特定疾患療養管理料の対象疾患から糖尿病が除外され、その受け皿として「生活習慣病管理料(Ⅱ)」が新設されました。生活習慣病管理料は、かかりつけ医が療養計画書を用いて患者を総合的に治療管理することを目的とするもので、200床未満の病院と診療所が算定でき、検査や注射などを包括する生活習慣病管理料(Ⅰ)と包括しない(Ⅱ)があります。本特集では、算定する医療機関が多い生活習慣病管理料(Ⅱ)について療養計画書の作成・運用の実際や、JADECが2024年10月から普及活動を開始した糖尿病カードシステム『生活習慣病管理料支援セット』について紹介します。
小林 邦久(福岡大学筑紫病院 内分泌・糖尿病内科)
[Topic1]
糖尿病クリニックにおける生活習慣病管理料(Ⅱ)の運用について
戸崎 貴博(医療法人TDE 糖尿病・内分泌内科クリニックTOSAKI)
[Topic2]
生活習慣病管理料算定におけるJADEC患者教育ツール「糖尿病カードシステム 生活習慣病管理料支援セット」の活用
安西 慶三(高邦会 高木病院)/永渕 美樹(佐賀大学医学部附属病院)
特集2「さかえ」連動企画
妊娠糖尿病のある方への食事療法
~JADECの資材を使ったケアの工夫について~
特集2「さかえ」連動企画
妊娠糖尿病のある方への食事療法
~JADECの資材を使ったケアの工夫について~
妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus: GDM)は、「妊娠中に初めて発見または発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常」と定義されています。全妊婦の10%程度を占め、妊娠高血圧症候群、早産・流産、羊水量の異常、巨大児など周産期のリスクが高くなります。妊娠糖尿病のある方に対する一般的な管理は食事療法や血糖モニタリングなどであり、母体の健康維持及び胎児の発育に必要なエネルギーと栄養素の確保、食後高血糖と空腹時ケトーシスの予防を目的に食事療法を行います。食事療法のサポートツールとして現場で活用されているのがJADEC(日本糖尿病協会)が作成した『血糖値が高めといわれた妊婦さんのための食事療法』です。本特集では、資材の開発に関わられた京都府糖尿病協会 顧問管理栄養士の木村 美枝子先生に、資材を使ったサポートの実際、説明時の工夫やポイントなどをご紹介いただきます。
田中 永昭(枚方公済病院 内分泌代謝内科)
妊娠糖尿病の妊婦さんに知ってほしい 血糖マネジメントのための食事の摂り方
木村 美枝子(京都府糖尿病協会 顧問管理栄養士)
リポート 第28回日本病態栄養学会年次学術集会レシピコンテスト
季節の食材を活かした低たんぱく食
リポート 第28回日本病態栄養学会年次学術集会レシピコンテスト
季節の食材を活かした低たんぱく食~冬期の食材で美味しく手軽な低たんぱく食を~
2025年1月17~19日、国立京都国際会館で第28回日本病態栄養学会年次学術集会(会長:浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部・栄養部 加藤明彦先生)が開催されました。臨床医や栄養学の研究者、管理栄養士が参加して様々な疾患の病態研究を行い優れた栄養療法の開発や実践を目指す同学会では、毎年の年次学術集会でレシピコンテストを開催しています。今回のテーマは、「季節の食材を活かした低たんぱく食~冬期の食材で美味しく手軽な低たんぱく食を~」(座長:浜松医科大学医学部附属病院 栄養部 位田文香先生)。会場では、食材選びや調理の工夫により、低たんぱくであっても美味しく手軽に調理できるオリジナルレシピの数々が紹介されました。
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第8回 カード③-1「糖尿病と合併症」/③-2「細小血管障害」/③-3「大血管障害(動脈硬化)」
綿引 紀恵/道口 佐多子(那珂記念クリニック)
連載 糖尿病カードシステムを活用しよう
第8回 カード③-1「糖尿病と合併症」/③-2「細小血管障害」/③-3「大血管障害(動脈硬化)」
糖尿病治療において患者教育は重要ですが、我が国は糖尿病専門医が少なく、地域や施設で治療支援のレベルにばらつきがあるのが実情です。こうした中、糖尿病医療の現場で活用されているのが、日本糖尿病協会の「糖尿病カードシステム」です。これは医療者が患者さんに治療支援を行う際に用いるツールで、病状や生活環境に応じて約100種類の「カード」と「リーフレット」を使用します。本コラムでは、このツールを活用しているCDEに使い方の工夫やコツを紹介していただきます。第8回の講師は、那珂記念クリニック 臨床検査技師の綿引 紀恵氏です。
連載「地域発!CDEの活動報告」 from 群馬
多職種がともにDiabetesを学ぶ機会を
―より良い情報を皆で学び共有し支援に生かす―
戸所 文生(じゅん内科)
地域発!CDEの活動報告」 from 群馬
多職種がともにDiabetesを学ぶ機会を
―より良い情報を皆で学び共有し支援に生かす―
糖尿病を正しく理解し、正しい治療を続けることが、合併症の予防となり、糖尿病のある人のQOLを改善します。それを可能にするには医師だけではなく、医療スタッフの力が必要です。群馬県では、1990年に群馬県糖尿病メディカルスタッフの会(通称:グメスの会)が設立され、医療スタッフのスキルアップ(研修)に取り組んできました。その後、群馬県糖尿病療養指導認定機構が設立され、JADEC(日本糖尿病協会)とともに各地域の糖尿病専門医、県医師会、県歯科医師会、県薬剤師会、県CDEの会、群馬県、県糖尿病協会の力を借りて2016年3月に第1回の基礎(認定)講習会および審査会を開催。同年4月にCDEぐんま(群馬県糖尿病療養指導士)が誕生しました。
インフォメーション
JADEC 第12回 JADEC年次学術集会のご案内
JADEC 「在宅医療支援Q&A集」公開のお知らせ
JADEC LINE公式アカウントを利用した医療者向けの災害支援システムへの登録のお願い
JADEC 皆さんの食事療法を支える冊子「食事療法 さしすせそ」発行のお知らせ