日本糖尿病協会

患者さんへ

“TEAM DIABETES JAPAN”の設立にあたり

Last Update:2020年10月12日

“TEAM DIABETES JAPAN”の設立にあたり

TDJ代表  南昌江内科クリニック 院長  南 昌江

14歳の夏、私は1型糖尿病を発症しました。その頃は、「大好きだったスポーツができなくなるかもしれない、友人と同じ様に生活できなくなるかも知れない、将来元気でいられるだろうか」と不安でいっぱいでした。家族や友人の支え、素晴らしい先生方との出会い、そして糖尿病治療の進歩のおかげで、30年経った今でもこうして元気に過ごしています。糖尿病になったおかげで、命の尊さ、健康の本当の大切さを知ることが出来ました。

今では医師として多くの糖尿病の方と接していますが、その中にはインスリンをしながら元気に活躍している方もたくさんいらっしゃいます。そんな患者さんたちから刺激を受けて、私も何か出来ることはないかと考えていた頃、ホノルルマラソンを完走されたある糖尿病専門の先生からの一言が私の心を動かしてくれました。

「先生も挑戦してみない?きっと出来るよ。」

それまでも健康な人と何ら変わりない生活をし、スポーツも楽しんでいました。5kmくらいのレースには参加していましたが、フルマラソンは、インスリンをしている自分の体力では到底無理だろうと自分で自分に限界を作っていました。それから1年2ヶ月、毎月100km走ることを計画しトレーニングをはじめました。診療や講演、研究会など忙しい中、時間をつくるのは大変でしたが、 “ホノルルマラソン完走”を目標に、トレーニングが楽しみにもなりました。

2002年12月8日、初めてのフルマラソン完走を成し遂げた時は、感動と涙、そして全ての方たちへの感謝の気持ちでいっぱいになりました。この感動を再び味わいたくて、それから毎年参加しています。そして、仲間や患者さん達にも是非この感動を味わっていただきたいと思い、体験談を話していく中で、年々一緒に参加するメンバーも増えてきました。仲間が増えることで、感動もまた違ったものになってきています。

“糖尿病”だからと言って出来ないことはありません。自己管理さえきちんとすれば、病気がない人より、むしろ元気で有意義な人生を送ることが出来るのです。

“No Limit!”

あなたも“TEAM DIABETES JAPAN”のメンバーとして、一緒に感動を味わってみませんか?元気な糖尿病の方たちが日本中に増え、有意義な人生を送ってくださることを祈っています。

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