日本糖尿病協会

最新のお知らせ

インスリン グラルギン(商品名:ランタス®)の安全性に関する追加情報

Last Update:2011年1月31日

本年1月12日、米国食品医薬品局(FDA)より、インスリン グラルギン【商品名:「ランタス®」(サノフィ・アベンティス社製造販売、以下ランタス)】の安全性に関する声明が発表されましたので、お知らせいたします。
本件は、2009年6月Diabetologia誌にランタスと悪性腫瘍の関連を示す論文が掲載されことに端を発し、その後、各国の関連学会・団体・行政当局より、当該論文の科学的妥当性やランタスを使用した様々な研究結果が、総合的に検討され、安全性評価が実施されてきました。その結果、海外の主要な糖尿病学会、日本糖尿病学会に加え、日本糖尿病協会は、ランタスを含むインスリン治療をしている方に対し、自己判断でインスリン注射の変更や中止をしないように促してきました。
2009年11月には、厚生労働省および医薬品医療機器総合機構(PMDA)より、「ランタスと悪性腫瘍の関連性は認められず、現時点での注意喚起は不要である」との見解が示されております。
今回新たに発表されたFDAの声明においても、「FDAは、現時点でランタスが悪性腫瘍のリスクを増加させるとは結論付けておらず、当該研究を審査した結果、それらの研究で示されたエビデンスは、研究デザイン上の限界、研究の実施における限界、ならびに解析に供されたデータの限界のため、決定的ではない」と従来までのランタスの安全性の見解を支持する声明が発表されましたので、お知らせいたします。

FDA(米国食品医薬品局) サイト 声明文内容 : 
FDA Drug Safety Communication:Update to ongoing safety review of Lantus(insulin glargine )and possible risk of cancer

日本糖尿病協会は、糖尿病の治療でインスリン注射をしている方がいたずらに不安を持つことがないよう、厚生労働省や日本糖尿病学会と連携しつつ今後も正確な情報を提供していきます。

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