2023年 Vol12. No.3(第52号)
2023年6月28日発行
特集1
糖尿病のある人のケアと行動経済学
特集1
糖尿病のある人のケアと行動経済学
人間は必ずしも理論的に正しいとされる行動を取るとは限りません。日常の糖尿病診療・ケアの中で、糖尿病のある人の治療計画が思った通りに進まないことを経験されている医療従事者は多いのではないでしょうか。糖尿病のある人が、なぜそんな行動をするのかがわからない、どう対応したらいいのかわからないという話をよく聞きます。しかし、行動経済学の理論を応用すると、相手の行動を理解できるようになり、私たちの悩み事が解決することがあります。本特集では、糖尿病治療・ケアに携わる医療従事者の方々にこそ知ってほしい「行動経済学」の考え方や医療現場での活用法についてご紹介します。
田中 永昭(枚方公済病院 内分泌代謝内科)
[Topic1]
行動経済学とナッジの「なぜ?」に答える
竹林 正樹(青森大学)
[Topic2]
行動経済学的観点から糖尿病のある人を見つめ直す
江本 直也(佐倉中央病院)
[Topic3]
行動経済学のナッジを糖尿病の治療とケアに活かす
細井 雅之(大阪市立総合医療センター)
[column1]
糖尿病運動療法における行動経済学的アプローチの実践
細井 雅之(大阪市立総合医療センター)
[column2]
行動経済学と栄養相談
倭 英司(武庫川女子大学)
特集2 「さかえ」連動企画
チームで取り組む重症低血糖対策[後編]
特集2 「さかえ」連動企画
チームで取り組む重症低血糖対策[後編]
糖尿病の薬物治療で特に重要なのが重症低血糖対策です。重症低血糖を防ぎつつ適切な血糖マネジメントを実現するためには、患者さんの生活スタイルに合わせたきめ細かなサポートが重要です。今回は、低血糖時に使用するグルカゴン点鼻粉末剤の服薬説明や、運動を行う際の注意点、低血糖を起こしやすい高齢独居の患者さんへの対応について、現場での取り組みをご紹介いただきます。
小林 邦久(福岡大学筑紫病院 内分泌・糖尿病内科)
グルカゴン点鼻粉末剤の服薬説明の実際
武藤 達也(名鉄病院)
運動を行う際の注意点
岩田 祥(稲沢クリニック)
多職種で学び合う! 低血糖対策 お悩み相談室
花本 美奈子(認定栄養ケア・ステーション LINK)
連載 未来へ食をつなげよう!! SDGsレシピコンテスト
第2回 会長賞
「もったいない!」から始める 未来へつなぐ病院食プレート
古田 雅(東邦大学医療センター大森病院)
連載 未来へ食をつなげよう!! SDGsレシピコンテスト
第2回 会長賞
「もったいない!」から始める 未来へつなぐ病院食プレート
病院や施設などで食事提供を行う中で、地産地消やフードロスの削減などSDGsのための工夫やアイデアを取り入れたレシピが注目されています。本連載では、2023年1月13日(金)~15日(日)に国立京都国際会館で開催された第26回日本病態栄養学会年次学術集会のレシピコンテストの受賞者5人に、SDGsの視点で考えたオリジナルレシピを紹介していただきます。第2回は、会長賞を受賞した東邦大学医療センター大森病院の古田雅さんのレシピです。
連載 「地域発!CDEの活動報告」 from 愛知
糖尿病医科歯科連携のための「あいちDMキャラバン隊」を結成しました!
押村 憲昭(かすもり・おしむら歯科口腔機能クリニック)/岡田 照代(Nurse office OKADA)/土川 睦子(DM-NURSE-LAB)
連載 「地域発!CDEの活動報告」 from 愛知
糖尿病医科歯科連携のための「あいちDMキャラバン隊」を結成しました!
愛知県CDELでは、糖尿病医科歯科連携を推進するために「あいちDMキャラバン隊」を結成し、2023年1月から活動を開始しました。「医科歯科連携の必要性はわかっていても、なかなか進められない」。そんな声を耳にすることが多く、それなら私たちが地域に出向いて連携のお手伝いをしようということになったのです。
現在、メンバーは押村、岡田、土川の3人です。愛知県糖尿病療養指導士認定機構 幹事長・運営委員長(糖尿病・内分泌内科クリニックTOSAKI 院長)の戸崎貴博先生の承諾を得て、まずはこの3人で始め、有志を募っていく予定です。今回は、糖尿病医科歯科連携の現状や「あいちDMキャラバン隊」の発足までの経緯、活動内容についてお伝えします。
インフォメーション
鈴木万平糖尿病財団「2024年度(第17回) 鈴木万平糖尿病国内賞 推薦募集」のお知らせ
日本糖尿病協会「第10回 日本糖尿病協会年次学術集会」のご案内
日本糖尿病協会「第10回 日本糖尿病協会年次学術集会プログラム」のご案内
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