日本糖尿病協会

TDJ活動レポート

東京マラソン このスピリッツをもっと多くの人に伝えたい~「糖尿病だからと言って出来ないことはない『No Limit』。」~ 横浜市立大学 根津潤先生

Last Update:2008年2月1日

TDJ活動レポート 2008年02月

東京マラソン このスピリッツをもっと多くの人に伝えたい~「糖尿病だからと言って出来ないことはない『No Limit』。」~ 横浜市立大学 根津潤先生

2008年2月17日、東京マラソン。
3万人のランナーが東京の街中を濁流の如く駆け抜ける大イベント。そんな中に自分もいる。龍の鱗の一枚になったようでした。

僕が医師として、また一人のランナーとして得たこの感動も、最初は小さな出会いから始まりました。

2007年春 ある患者会で1型糖尿病患者さん(Tさん)の講演を聴くことがありました。年間何十回とマラソン大会に出て、「大会が練習だ。」というTさん。大会時には食事量と運動量から予想してインスリンを調整、血糖を絶妙にコントロールするという話。糖尿病をなんらハンディキャップに感じていないようなTさんのお話に驚きを隠せませんでした。

2007年12月 TさんとTEAM DIABETES JAPAN (TDJ)ホノルルマラソンに参加。

「糖尿病だからと言って出来ないことはない『No Limit』。」

このスピリッツをもっと多くの人に伝えたい。ちなみに自分にとっても初のフルマラソンは5時間59分。

2008年東京マラソンは絶好の天気に恵まれ、新宿都庁前を3万人のランナーが埋め尽くしました。
TDJの応援団に送り出されて、石原都知事の前をすり抜けスタートラインに並んだのは出走ギリギリ。

最初はキロ7分のペースでゆっくり。福岡から参加のIさんと二人でおしゃべりしながら。
全てのランナーがこの一大イベントに参加できる喜びを感じているようでした。

10km地点で別れて、まずTDJの応援団が先回りする浅草を目指してペースを上げる。
品川、銀座、浅草と道路を埋め尽くし流れるヒト、ヒト、ヒト。
そして沿道には尽きることのない応援の人々。

どんなにこの応援に救われたことだろう。硬く重くなった足にまた血液がめぐるような感覚。
そして浅草で~目に飛び込んだ青キャップ!富士山Tシャツ!TEAM DIABETES JAPAN!
南先生からもらった黒砂糖で血糖を上げると、調子も出てきてペースが上がります。

(糖尿病でない僕でも、42kmを走り続けるというのは相当なエネルギーを消費するのです。)

後はひたすら、3万のランナー達と共に有明へ。
TEAM DIABETES JAPANから参加した全てのランナーも順次フィニッシュ、ゴールで待ち受けた仲間たちと無事に合流できました。
42.195kmのフィニッシュラインを踏んだ時の喜びは言葉に尽くしがたいものです。

ランナーとして、また医師としてこの感動をより多くの人に伝えて分かち合えるように。
また明日から大学への通勤ランが始まります。


横浜市立大学 根津潤先生

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