「さかえ」では、糖尿病患者さんにとって「健口」、すなわち歯と口の健康を保つことがいかに大切であるかをお伝えするために、2007年から「歯科医師からのメッセージ」「新・歯科医師からのメッセージ」、そして現在も続く「いつまでも健口生活」と、歯科医師の先生方による啓発記事を掲載してきました。
開始から10年が経過したことを踏まえ、最初に「歯科医師からのメッセージ」を連載していただいた中川種昭先生と、「さかえ」編集委員長の伴野祥一先生に、糖尿病患者さんのお口の健康についてお話ししていただきました。

糖尿病は生活習慣病といわれていますが、同じ生活習慣病に高血圧があります。糖尿病患者さんは高血圧になりやすく、高血圧があると糖尿病を含め、さまざまな健康リスクが生じます。しかし、血圧も血糖値と同じように自己管理により改善させることができます。高血圧とその自己管理について詳しく解説していただきました。

わが国の小児糖尿病サマーキャンプは、1963年夏、東京大学の丸山博先生が千葉県勝山海岸で開催したのが始まりで、8人の1型糖尿病の子どもたちが参加して行われました。今から55年前のことです。その後、全国でキャンプが開催されるようになりましたが、東北地区では75年に、東北6県の子どもたちを中心に福島県で初めて開催されました。現在、キャンプの開催は全国に広まり、2017年は50カ所、1129人の子どもたちが集まって行われました。

大規模災害発生時に発生しやすくなることで、よく知られるようになった「誤嚥性肺炎」。日本人の死因第3位である肺炎の中でも多くを占める、この誤嚥性肺炎を防ぐには、口腔（こうくう）ケアが不可欠です。歯科医師の増井峰夫先生に、糖尿病患者さんと誤嚥性肺炎の関係も含めて、詳しく解説していただきました。