Last Update:2018年6月1日
2018年 Vol6. No.4(第28号)
2018年2月28日発行
特集

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特集
実践! 糖尿病神経障害の療養管理
糖尿病神経障害は糖尿病合併症の中で最も頻度が高く、患者QOLや、血糖コントロール、場合によっては生命予後にも大きな影響を与える疾患である。しかしながら、他の合併症に比して軽視とでもいうべき扱いは、自身も含めて是正していかなければならない分野である。だからこそまだ多くのフロンティアが残っているとも言えるテーマである。
今回の特集を読んでいただくと、成因・病態から検査、薬剤、フットケア、そして理学療法まで、様々な職種において療養指導の役割が大きいことがご理解いただけると思う。必ず押さえておきたいポイントを療養指導にかかわるチームで共有していただき、臨床の現場で生かし、その経験を様々な形で発信していただけることを読者の皆様に期待したい。
(大垣市民病院 糖尿病・腎臓内科 柴田大河)
糖尿病神経障害の現状〈総論〉
出口尚寿(鹿児島大学)…9P
臨床検査技師の立場から
糖尿病神経障害の診断評価スキルアップ
柴田由加(愛知医科大学病院)…13P
糖尿病神経障害の薬物チョイス
岡安伸二(朝日大学歯学部附属村上記念病院)…17P
実践! 糖尿病神経障害の療養指導(看護師編)
砂山裕子(小倉記念病院)…21P
潰瘍、切断だけじゃない!
糖尿病神経障害と運動機能の関係
―糖尿病神経障害患者に対する運動指導と注意点―
岩城大介(広島大学病院)…26P

糖尿病神経障害がある患者の足病変予防への関わり
中村ちとせ(大垣市民病院)…30P
連載「地域医療の現場から」
多職種が連携して推進する地域包括的な糖尿病診療
赤司朋之(医療法人社団シマダ 嶋田病院)…33P
連載「地域医療の現場から」
多職種が連携して推進する地域包括的な糖尿病診療
糖尿病専門医が在籍する地域の基幹病院で、様々な糖尿病患者に対応できる体制を作ることは非常に重要なことです。しかし、糖尿病専門外来はどこの施設もたくさんの患者さんであふれており、地域全ての糖尿病患者さんを専門医のみで診療することは不可能です。その対策として、各地で連携パスを活用した病診連携の構築が進められていますが、その実効性は地域によって大きく異なるのが現状です。
医療連携を円滑に行うためには、各医療関係者が、糖尿病という疾患の理解を深めることが必須となりますが、疾病の理解を個々の医療機関の1人1人の医療者へ浸透させることは非常に難しく、その方法も確立したものがないのが現状です。
本稿では、福岡県小郡・大刀洗地区の様々な職種が一丸となって取り組んでいる「地区全体での糖尿病チーム医療」を紹介するとともに、個々の医療機関に疾病の理解を伝達することを目的として当院に設けた「連携コーディネートナース」の役割とその活動について触れたいと思います。
連載「糖尿病をめぐる診療科リレー」
外科治療による2型糖尿病治療
山口剛 谷眞至(滋賀医科大学)…42P
連載「糖尿病をめぐる診療科リレー」
外科治療による2型糖尿病治療
2型糖尿病治療は食事療法、運動療法、薬物療法などの内科的治療に加え、2016年の治療アルゴリズムに外科治療が治療の選択肢として示された。このアルゴリズムは、日本糖尿病学会、米国糖尿病学会をはじめとする45の国際的な学会で承認されただけでなく、2型糖尿病の治療に対するアプローチの大きな変革を意味する。2型糖尿病に対する外科治療(糖尿病外科手術)について解説する。
連載「糖尿病診療update」
「食品交換表」に準拠したカーボカウント
―その方法と適切な糖質調整食の継続への道―
石田均(杏林大学)…47P
連載「糖尿病診療update」
「食品交換表」に準拠したカーボカウント
―その方法と適切な糖質調整食の継続への道―
日本糖尿病学会では「食品交換表」の第7版への改訂を受けて、これに準拠した『カーボカウントの手びき』を、患者用ならびに指導者用の2冊として新たに発行した。
このカーボカウントは、食事の中の糖質量を正しく把握し、その適正化を図る「基礎カーボカウント」と、さらにインスリン療法の場合に、糖質摂取量に合わせてインスリンの単位数を調整する「応用カーボカウント」から成る。しかしながら実施にあたって注意すべきこととしては、この方法は糖質量を的確に計算して食後血糖を適正に制御するためのものであり、決して糖質制限を目的とするものではないことが挙げられる。これらの新たな2冊の活用を通して、適切な糖質調整食を継続する正しいカーボカウントへの道が切り開かれることを期待したい。
連載「糖尿病療養指導カードシステム」
糖尿病療養指導カードシステム 各論2
道口佐多子 遅野井健(那珂記念クリニック)…52P
連載「糖尿病療養指導カードシステム」
糖尿病療養指導カードシステム 各論2
前回(Vol.6No.1)では、初発患者さんの基本的な糖尿病教育について糖尿病療養指導カード(本システム)の使用法をお示ししましたが、今回は臨床の場面でよく遭遇する例としてインスリン導入時の本システムの活用について解説いたします。
連載「症例クイズ」
食事量を減らし過ぎ、間食が増えた患者への支援
田邊弘子(松葉医院)…57P
肥満で運動習慣のない患者への指導
大塚貴史(鹿教湯三才山リハビリテーションセンター 鹿教湯病院)…59P
インフォメーション
第6回日本糖尿病療養指導学術集会のご案内…1P
糖尿病医薬品・医療機器等適正化委員会からのご案内…40P
糖尿病療養指導カードシステム
講習会がかわります…63P
年間購読申込書…64P
日本糖尿病協会 清野裕理事長
IDFから2つの賞を受賞~日本人として初の栄誉~…表3
次号予告/編集後記…62P
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