ごあいさつ

(社)日本糖尿病協会理事長 清野 裕

日糖協理事長 清野裕

日本糖尿病協会は、発足以来50年にわたり、公益法人として、糖尿病に関する正しい知識の普及啓発活動と合併症などの予防対策に力を注ぎ、国民の皆様の健康増進に寄与しています。

活動の柱は大きく4つに分かれています。ひとつは「糖尿病に関する正しい知識の普及啓発」。健康な人が糖尿病にならないように、様々な機会を捉えて情報発信をしています。二つ目は、「患者さんやご家族、広く予備群の方々への療養支援」。これは糖尿病治療の地域連携に役立つ手帳などを無料で発行することや、患者さんがどこに住んでいても安心して治療を受けられるように、糖尿病を専門としない医師の知識の標準化を目指す制度を発足させることで実現しています。三つ目は、「国民の糖尿病予防と健康増進への調査研究」。一般市民や予備群の方に対する糖尿病予防のための生活指導や、糖尿病治療薬の市販後調査などを全国規模で実施し、患者さんによりよい医療を提供する基盤づくりを行っています。最後は、「IDF(国際糖尿病連合)の一員としての国際交流」。日本だけにとどまらず、世界規模での糖尿病対策を考え、実施しています。すでに、IDFとともに2006年から「世界糖尿病デー」(11月14日)のブルーライトアップを全国の名所・史跡・建造物200カ所で展開し、糖尿病について正しい知識を広める運動を行っています。この運動は4年目を迎え、国民の間に浸透しつつあります。また、アジア地域においては、当面は、糖尿病合併症に起因する足病変を阻止するためのフットケアプログラムを、日本が中心となって実施していく予定です。

このように、日本糖尿病協会は、国内外で様々な事業を展開していますが、この4分野の事業の実施に重要な役割を果たすのが会員です。日本糖尿病協会には、糖尿病患者さんはもちろん、そのご家族、一般市民、糖尿病治療に関連する製薬企業も参加しています。そして、医師、看護師、栄養士、薬剤師などの医療の専門家がこれらの人々と一緒になって、糖尿病を持つ人にどのようなサポートができるか、日本の糖尿病を撲滅するために何をすべきかを考え、日々ボランティアで活動しているのです。

ご承知のように、日本の糖尿病患者数は依然増加が止まらず、2007年厚生労働省の報告では、2210万人の患者・予備群と言われています。糖尿病で苦しむ人の支援や擁護のみならず、糖尿病の増加を食い止めることが緊急の課題です。日本糖尿病協会は、2011年に創立50周年を迎えます。この永年培った実績に益々磨きをかけ、糖尿病の克服という課題に立ち向かっていきたいと考えています。日本糖尿病協会には、糖尿病に関心のある方ならどなたでもご入会いただけます。ぜひ、会員になって、私たちの活動に力をお貸しください。これからも皆様のご支援をよろしくお願いいたします。